Super表記とは
結論:Super表記はウール原毛の細さ(平均繊維直径)を示す国際規格。数字が大きいほど細く、光沢と柔らかさが増すが、耐久性は下がる。毎日のビジネス用途はSuper 100's〜120'sが定石。
定義
国際羊毛繊維機構(IWTO)の「Fabric Labelling Code of Practice」が定める表記で、梳毛(そもう)織物に使う新毛の平均繊維直径(ミクロン)と対応します。基点はSuper 100's=18.75μm以下。Sの値が10上がるごとに、繊維は0.5μm細くなるという単純な等差の規格です。
| 表記 | 平均繊維直径 | 感触の傾向 | 向く用途 |
|---|---|---|---|
| Super 100's | 18.75μm | 張りがあり丈夫 | 毎日のビジネス |
| Super 110's | 18.25μm | 標準的な滑らかさ | ビジネス全般 |
| Super 120's | 17.75μm | しなやか・上品な光沢 | 商談・第一印象の場 |
| Super 140's | 16.75μm | とろみのある風合い | 式典・週1着用まで |
| Super 160's〜 | 15.75μm以下 | 極めて繊細 | 特別な一着(常用非推奨) |
出典:IWTO Fabric Labelling Code of Practice(平均繊維直径の対応表)。感触・用途欄は編集部の整理。
数値例——「10番手上」の差はどれほどか
Super 110'sと120'sの差は繊維直径0.5μm。髪の毛(約80μm)の160分の1という、指先ではまず判別できない差です。にもかかわらず生地価格は1〜3割変わることが珍しくない。つまり高番手の価格には希少性のプレミアムが乗っており、実用差分だけを買いたいなら120's前後で止めるのが合理的、というのが編集部の判断です。
よくある質問
- 数字が大きいほど「良い生地」?
- いいえ。細い繊維はシワ・摩耗・型崩れに弱く、毎日着ると寿命が縮みます。「良い」は用途との適合で決まります。着用頻度からの逆算は予算計算機で。
- Super表記がない生地は低品質?
- いいえ。この規格は梳毛の新毛専用で、フランネル等の紡毛やポリエステル混紡には元々つきません。表記の有無より織り密度と目付が効きます。
- 表記は信用できる?
- IWTO加盟ミルの銘柄生地(ゼニア、ロロ・ピアーナ、カノニコ等)は概ね信頼できます。無銘の「Super 150's格安生地」は、番手表記だけで飛びつかないのが作法です。