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価格改定アーカイブ——下限価格の変遷を記録する

初版:2026年7月12日|更新:四半期(1・4・7・10月)|Veliq Atelier 編集部

「今いくらか」はどのサイトにも書いてある。「いつ、いくらから、いくらに変わったか」はどこにも残っていない——本アーカイブは、主要オーダースーツブランドの公表下限価格を改定履歴として時系列で保存する試みです。羊毛相場・円安・人件費が仕立て価格にどう波及するかを、事後ではなく記録の側から観測します。

改定タイムライン

2025 / 02

麻布テーラー、下限を44,000円→49,500円に改定 +12.5%

2025年2月1日の注文分から基準価格を改定(2025年1月1日の公式告知。1月31日までの注文は旧価格)。パターンオーダー大手の下限が「4万円台前半」から「5万円弱」へ移動した象徴的な改定。

2026 / 07

Veliq Atelier、6社の定点観測を開始(本アーカイブ初版)

KASHIYAMA 33,000円/Suit Ya 29,800円/DIFFERENCE 41,800円/FABRIC TOKYO 3万円台後半/麻布テーラー 49,500円/SADA 通常27,280円をベースラインとして記録(REPORT-001)。以後、四半期ごとに差分を追記します。

麻布テーラー 公表下限価格の推移(税込)

44,000 49,500 〜2024 2025/02 2026/07 +12.5%

出典:麻布テーラー公式サイトの価格改定告知(2025年1月1日掲載)および2026年7月時点の公表価格。

定点観測台帳(ベースライン:2026年7月)

ブランド2026/07 観測値2026/102027/01判明している過去改定
KASHIYAMA33,000円——(調査中)
Suit Ya29,800円——(調査中)
DIFFERENCE41,800円——(調査中)
FABRIC TOKYO3万円台後半——(公式表記に揺れあり・注記参照)
麻布テーラー49,500円——2025/02:44,000円→49,500円(+12.5%)
オーダースーツSADA27,280円(通常)——(調査中)

「—」は未観測。空欄をあえて公開するのは、観測日を固定した台帳であることの証明のためです。過去改定の空欄は、公式アーカイブ・プレスリリースの一次確認が取れ次第埋めます(未確認の伝聞は載せません)。

編集部注:下限価格は最も広告に使われる数字であり、同時に最も改定が目立つ数字です。改定の主因は概ね3つ——①原毛(ウール)国際相場、②為替(輸入生地・海外縫製)、③国内の人件費・物流費。次回更新からは改定の都度、この3要因のどれが効いたかの所見を添えます。

なぜ「履歴」を残すのか

価格は点で見ると高い安いの感想にしかなりませんが、線で見るとそのブランドの経営判断が読めます。値上げ幅を仕立ての改善(芯地・付属)に還元するブランドか、価格据え置きで仕様を静かに落とすブランドか——履歴だけがそれを可視化します。買い手にとっては「改定直前の駆け込み」「改定後の旧価格在庫」という実利にも直結します。

録音は演奏の一回性を資産に変える装置です。価格のアーカイブも同じで、記録した瞬間から、他の誰にも遡って作れないものになる。だからこのレポートは空欄ごと公開しています。